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目  次




10.MMTTYでコンテストに参加する

MMTTYが備えているコールサインの取り込みや、シリアル番号の送出機能(自動でカウントアップ)を
使いコンテストに参加してみましょう。RTTYのコンテストを、交換するレポートの種類で大きく分類
しますと、RST+001(シリアル番号)のARRL、WPX、BARTG(シリアルと一緒にUTCも送る)、
RST+CQZONEまたはAGE(年齢)を送るWW、JARTSコンテストに分けられます。

11/11(00:00UTC)〜11/13(00:00UTC)に行われるEuropean DX(以降WAEと呼びます)コンテストは、RST+001型式ですが、WとVEの局
からは州とプロビンスの名称(が送られてきます)コンテストナンバーを交換するコンテストです。MMTTYは一つのQSOが終わったら、
自動にカウントアップしたシリアル番号を次々と送り出すことができますので、その設定を行ってコンテストに参加してみましょう。
WAEコンテストでのQSO例は次のようになりますので参考にして下さい。

<WAE¥コンテストでのQSO例>
 @ CQ CQ CONTEST DE JA1WSK JA1WSK JA1WSK K 
 A JA1WSK DE DK3CU DK3CU K (呼び出すときの自分のコールは2〜3回)
 B DK3CU UR 599-001-001- QSL? DE JA1WSK BK (DK3CU UR 599-00-001 BK でも可)
 C JA1WSK UR 599-030-030 DE DE DK3CUBK (ここで送られてきたシリアル番号を取り込みます)
 D DK3CU QSL TU QRZ DE JA1WSK K

(WAEコンテストには特別にQTCというルールがあって、異大陸間の局とコンテストでQSOした局(最大10まで)とそのQSO時間を交換し
ますとポイントが追加されますが、詳細は主催者発表のコンテストルールを良く読んで下さい。)


6-1 WAEコンテストにおける設定
 QSO例からも分かるようにWAEコンテストでLOGに書き込む内容で必要なのは

 1.相手のコールサイン
 2.QSOした時間
 3.QSOした周波数(バンド)
 4.送ったRSTとシリアルナンバー
 5.受け取ったRSTとシリアルナンバー

 となります。これらの項目を手で紙のログ帳に書き込みまた手打ちでメッセージを送ってもいいのですが、ここではMMTTYのログ
機能やマクロ送信機能を駆使してQSOの効率アップを図ります。

ただしMMTTYは全てのコンテストに対応しているわけではありませんので、多少の工夫が必要です。また、ポイントの
集計等はルールをよく読んでから行いましょう。


 6-2 コンテスト専用のログを作る
日常のQSOで使っているログにそのままコンテストのQSOを追加しても良いのですが、ここではWAEコンテスト用のログを作って結果が
集計しやすいようにしてみましょう。新しいログの作成はメインメニューのファイルをクリックして、ファイル名の覧にお好みのファイル名
(wae2k等)を入力し"開く"をクリックします。すると入力したファイルが存在しないので"作成しますか?"という問い合わせがありますが、
ここでは"はい"をクリックします。するとすぐに何も記録されていないログがオープンされますがこれは右上コーナーのX部分をクリック
して閉じて下さい。(例の画面ではwwrtty2kになっておりますがご容赦下さい)




 以上の操作で"wae2k"というログがアクティブになり、今後のログデーターはすべてここに入力されます。元のログに戻る場合は
メインメニューのファイルの項目から新しいファイルのオープンをクリックし、一覧から必要なログファイルを選択して下さい。

(新しいログファイルをオープンするとその名称が画面の左上に表示される)


 6-3 マクロの設定
マクロには"CQ CQ CONTEST DE JA1WSK JA1WSK JA1WSK K"や相手に送る"DK3CU UR599-001-001 DE JA1WSK BK"
そして"DK3CU QSL TU QRZ DE JA1WSK K"等のメッセージを登録します。登録方法は4-4,4-5項またはMMTTYのヘルプ
ファイルに書かれてますのでそれらを参照しながら設定して下さい。

@ CQ CQ CONTEST DE JA1WSK JA1WSK JA1WSK K
__
 CQ CQ CONTEST DE %m %m %m K
 _\

 A DE JA1WSK jA1WSK JA1WSK K
__
 DE %m %m %m %m K
 _\

 B (DK3CU) UR 599-001-001 DE JA1WSK BK
__
 %c UR %R-%N-%N DE %m BK
 _\

 C (DK3CU) QSL TU QRZ DE JA1WSK K
__
 %c QSL TU QRZ DE %m K
 _\

 D QRZ QRZ DE JA1WSK BK
__
 QRZ QRZ DE %m BK
 _\

 E (KD6AZN) AGAIN MY NR DE JH1BIH K
__
%c AGAIN MY NR DE %m K
 _\

赤字部分を各マクロに書き込む。



 6-3 ログ設定
 メインメニューのオプションからログ設定画面を開き、"入力設定"を選択します。
 次に"HisRST"を"599+001"、"MyRST"を"599"に設定し"Contest"をONにします。,"TimeZone"は通常使っている時間帯に
合わせて下さい(ログはUTCで提出することが義務づけられておりますので"UTC"を選択すると便利です。ただしお使いのパソコン
の時間設定が日本時間であることを確認して下さい。次にQSOボタンの連携画面を設定します。"自動マクロ"が設定されていると
ログの入力画面の左側にある"QSOボタンを押すごとに1st,2ndの順でそこに設定されているメッセージを自動に送出します。
ここで注意しなければならないのは、QRMやCONDXの低下でレポート交換がうまく行われなかった時の対応です。マクロボタン
でうまく対処できればいいのですが、誤って"QSO"ボタンを押してしまうと意に反した内容のものが送り出されてしまうことに
なります。慣れるまでは"自動マクロ機能"は使わずに"ログイン"する目的のために"QSO"ボタンを利用すると良いと思います。
"同一バンドのチェック"選択しておきますとデュープ(重複QSO)のチェックができますので便利です。"Set"の中に記述されている
マクロファイルは、5-2の記述方式などを参考にアレンジして下さい。



 6-4 コンテストの運用 その1(マクロボタン中心による操作手順)
 コンテストが始まりました。おなじみのGU0SUP(Phil)がCQを出しているのがプリントされました。それでは早速彼をコールして
コンテスト番号の交換をしましょう。QSOの流れは次のようになります。ここでは主にマクロボタンを使ったQSO方法について説明を
します。マクロボタンにはあらかじめ相手をコールするときのメッセージ(DE3としてDE JA1WSK JA1WSK JA1WSK Kを登録)と、
レポートを送る際のメッセージ(URとして%c %R-%N-%N BK)を登録しておきます。

@プリントされた相手のコールサインの上にマウスのポインタをおいて左ボタンでクリックして下さい。するとログ入力画面の
 "Call"の覧へ相手のコールサインが自動的に取り込まれます。
Aマクロボタンの"DE3"をクリックして相手を呼び出します。他の局に先を越されあらためて呼び直すときも"DE3"を押します。
BGU0SUPからコールバックが有りましたここで"QSO"ボタンを押します。
C送られてきたレポートの"シリアル番号"の部分でマウスの左ボタンをクリックして"My"の覧に取り込みます。
Dマクロボタンの"UR"を押して相手にレポートを送ります。
Eこちらから送ったレポートが確認されたら"QSO"ボタンを押します。すると"Call"の覧にあったGU0SUPのコールが消えログに
自動記入されます。ログの内容を確認するには"CTRL+L"または"メインメニュー"の"表示"から"ログ一覧表"を開いて下さい。
もし間違って入力された事項が有った場合にはその部分をマウスで選択して直接訂正して下さい。

どうですか?局数を重ねて行くことによって複雑と感じる操作もテンポよく出来るようになります。なお、運用するバンドをQSYした
場合は、ログ入力画面右端にある周波数の覧の変更を忘れないようにして下さい。

 操作になれたら今度は自分からCQを出してパイルを浴びてみましょう。基本的な手順は呼びに回る場合と同じです。最初に
マクロボタンの"CQWW"でCQを出します。そして呼ばれた局のコールサインをマウスでクリックして"Call"の覧に取り込み"QSO"
ボタンを押します。そしてすぐにマクロボタンの"UR"を押して相手にレポートを送ります。相手から送って来たレポートの取り込み
は前述のCと同じ方法で行い、引き続きマクロボタンの"TUQRZ"を押した後、"QSO"ボタンを押してログインを終了させます。


 6-5 コンテストの運用 その2(自動実行マクロ機能を使う)
MMTTYには"自動実行マクロ機能"という機能があり、5-5で説明した操作の一部を省略することができます。コンディションが
上がって切れ目無く呼ばれるような状況下では非常に便利ですので是非使ってみて下さい。この"自動実行マクロ機能"を動作
させるには"ログ設定画面"の"QSOボタン連携"を開き"自動実行マクロ機能"を選択(チェックする)します。自動でマクロが実行
される手順は"Running"モード、"S&P"モードともに"QSO"ボタンを押すごとに1st,2nd,1st,2nd..と進みます。マクロの内容は
それぞれの右側にある"set"ボタンを押して編集をして下さい。

Runningモード:CQを出した後に連続して呼ばれるような状況で使うモードといえます。ログ入力画面の"Call"の部分を押し
赤色に変化させます。赤色の状態が"Running"モードであることを示しています。まずマクロの"CQWW"を押してCQを出します。
そして呼ばれた時点で相手のコールをクリックし"QSO"ボタンを押します。すると、自動実行マクロが動作して相手にレポートを
送出します。QSO相手が送ってきたレポートを5-5と同じ方法でログに入力した後、"QSO"ボタンを押します。するとQSOの
内容が自動にログインされて次の局を呼び出 すメッセージを送出し始めます。もし、この操作中に相手がレポートの再送を
要求してきたときにはマクロの"UR"ボタンを押してレポートを送ります。またこちらが相手のレポートを確認できないときには、
マクロの"AGAIN"を押し、レポートを送ってもらいます。
S&Pモード:Runningモードに対し、S&Pモードは5-5の、呼びに回る立場の操作を自動化したものと言えます。まずログ
入力画面の"call"を押して黒色に変化させます。ワッチをしていて、呼ぼうとする相手を決めたら、マウスでそのコールを
ログの"Call"に取り込みます。そしてタイミングをみて"QSO"ボタンを押します。するとMMTTYは相手を呼び出すメッセージを
自動送出します。相手からレポートが送られて来たら、マウスの操作でログに取り込み"QSO"ボタンを押します。するとQSOの
内容が自動的にログに記録されます。
               * 自動実行マクロ機能"における操作のポイント *
  Running,S&Pのどちらもタイミング良くQSOが運んでいる場合は便利なのですが、時としてQRMや急激なCONDXの変化で
お互いのレポートが取れない状況が起きてしまうことがよく発生します。そのようなときにあわてて"QSO"ボタンを押してしまうと
終わっていないのに終了のメッセージを送ったり、コールバック(相手から自分に対する応答)が無いのに一方的にレポートを
送ってしまう事になってしまいます。このような時はあわてずマクロボタンに登録したメッセージを送り対処して下さい。誤操作等
でもしログに対し誤ったデーターを送ってしまったときは、"CTRL+L"でログ画面を呼び出し、必要に応じて訂正をして下さい。