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SteppIRの組み立てに必要な工具を並べてみた。ビスやナット類はインチネジだ。レンチは9mmと11mmの物が流用できる。後は大小のプラスおよびマイナスドライバ,カッターナイフ...そして水準器等々。写真には写っていないが、ニッパーやラジオペンチも用意しておくと良い。ビニールテープや自己融着テープは付属している。後はコントロール用ケーブルをブームに固定する時に使用する耐候性束線バンドが有ると、作業性と見栄え(誰も見ないが)がアップする。 |
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まずはEHU(Element Housing Unit)の組み立てから手を付けた。送られて来たときは、写真のように3個のパーツに分かれている。左側のハウジングと右側のパネルに、中央の防水シールを挟むような状態で取り付ける。しかし締め付けの加減が微妙だ。強すぎると樹脂製のハウジングにヒビが入ってしまうかも知れない。組み立てマニュアルにもそう書かれている。しかし弱ければ浸水してしまうだろう。まず均等の力で軽く締めておいて、時間をみて増し締め(結果として3回)を行うことにした。 |
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組み上がったEHUに防水処理を行った。その必要性に関してはマニュアルに書かれていない。見た限りでは浸水する箇所はないと思われたが、これから何年も風雨にさらされる事を想像し、ビスの頭とEHT(Element Housing Tube)、そしてケーブルが配線されているコネクタの接合部分にシリコン製のシール材で防水処理を施した。EHTとはEHU本体の左右に飛び出しているグラスファイバー製の太いパイプ部分の呼称。使用したシール材はオンマウスの写真で見られるように、セメダイン社製の”超多用途シール”で屋外での使用にも十分耐える物。硬化時間は比較的短く、処理も容易だった。 |
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ブームとEHUを取り付ける台座にウェザーガードを塗る。これもマニュアルには書かれていない工程だが、過去のアンテナ工事でこれをやるとやらないでは、アルミ材の表面に生じるサビの状態が大きく違っていた。使用した物はナガラ電子工業製のテナコート。 |
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SteppIRアンテナの特徴であるグラスファイバー製EST(Element Support Tube)を、規定の17フィート8インチ(5.39m)まで伸ばす作業を行う。構造は4段の振り出し式釣り竿。ベリリウム銅製のエレメントがこの濃い緑色のポールの中を通過するわけだ。オンマウスの写真はESTの末口をアップしたもので、ここを基準として長さを測定(測定の際は黒色のゴムキャップを外す)する。 |
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ESTの末口をそろえた状態で先端を見ると2〜3pのバラツキがあるが、5.39m以上の長さが確保されていれば問題ない。接合部は経年変化でガタツキが生じないよう、十分な力で引っ張っておく。 |
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EST(3エレなので6本)の接合部3カ所に、付属しているビニールテープでテーピングをする。使用するビニールテープは、電気工事の絶縁用だが、糊がべたつかないタイプで使いやすい。 |
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ビニールテープでテーピングした上に付属の自己融着テープを重ね巻きする。オンマウスの写真のように使用する箇所に合わせた長さ(46,41,28p)に切っておくと作業がやりやすい。自己融着テープは均等な力で均等な幅(を保ちながら巻くのがコツ。 |