父の魂・11

ハワイ旅行記・・・その2
胸きゅんパパ



  ハワイでの二日目、宿泊しているホテルの近くで夕食をとったあと、一族6人で買い物です。
ちょっと大き目のABCストア(ハワイのコンビニです)があったので入りました。

ハワイで使う帽子や子供のサンダルなんかを物色してたら、下の息子が

「しっこ」

それにしても子供と年寄はトイレが近い! これによってかなりの機動力がそがれてる感じがします。

「もう!またかよ!! もう少しがまんできんか?」

「がまんでーきーなーいっ!」

仕方ねえなあといいながら、外に出て近くのホテルのトイレを借りようと思いました。
幸運にも、そばにインペリアルホテルと英語で書かれたホテルを発見。

「よし、ここにしよう」

カウンターの女性にトイレのありかを聞こうと話し掛けようとしたら、これがまあ、あんた、

すっごく可愛いお姉ちゃんなんです。

ハワイ人です。アグネス・ラムに通じるものがありましたね。
日本人はトロピカルに弱いのでしょうか。

もう、私はしどろもどろ。
でもなんとか英語でトイレを貸してくれるように頼みました。

すると、彼女は可愛い笑顔で何か言いながら
トイレのカギを貸してくれました。

息子よ! よくぞ尿意をもよおしてくれた! 
私はいま猛烈に感謝している!


トイレを出た後、カギを返し去っていく我々親子に、子供が好きなんでしょう、トロピカルビューティーの彼女はいつまでもいつまでも手を振って別れを惜しんでくれました。
と、私は思いたい。

ああ、私が独身ならば名前を聞くのに!

まあ、それっきりですけどね。


  ところが2日後、またチャンスが・・・!

例によって夜に一族6人で近所で買い物をしてるとき、嫁さんが

「子供にライフジャケット型の浮き輪が欲しいんだけど、この辺にないのよ」

「ああ!それならば、一昨日のABCストアにあったぞ!」

今夜は遅いから君らは先にホテルに帰ってなさい、パパが買ってきてあげるよ、と言葉巧みに説得して一人になりました。

なぜならば、そのABCストアのそばのホテルのカウンターには、あのトロピカルビューティーの彼女がいるはずだからです。

声をかけないまでも、せめてそのご尊顔を今一度拝みたい・・・・。
そんな可憐な気持ちで息を弾ませ、40男はその場所へ向かいました。


・・・・・しかし、会えませんでした。

夜勤なので、毎日はいないのでしょうね。がっかりです。うなだれてホテルに帰りました。

私のハワイでのアバンチュールもこれでおしまい。
彼女の素敵な第一印象が心に強く残せただけで幸せと思いましょう。

でも、可愛かったなあ・・・・・。

ハワイ・・・・そこは楽園。


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まだまだ続く・・・驚愕のハワイ事件。
次回更新を待て!

次回は戦艦ミズーリ号での出来事ですぞ。


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