やってきました誕生日 この「父の魂」のコーナーを始めて、はや1年となります。 書き始めたきっかけは、昨年の私の誕生日に、あまりに酷い仕打ちを受けたことからです。(第1話参照) そして、今年も私の誕生日はやってきました。あたりまえですが。 誕生日当日の朝、起きると、嫁さんからは「おめでとう」の一言がいただけました。 しかし、子供は昨年同様、寝ぼけ状態です。 今年も同じ、進歩無し・・・かと思っていました。 しかし、その日の夜・・・・ 会社から帰って遅い夕食をとっていると、パジャマ姿の子供が二人で連れ立って、プレゼントらしきものを持って、ニコニコしながらやってきました。 ああ、子供ができて10年目にしてやっと祝ってもらえそうです。 「パパ、誕生日おめでとう、キャハハ」 と、何が楽しいのか、笑いをこらえながら渡してくれたのは、古い包装紙に包まれたA5版サイズのでこぼこしたプレゼントでした。 包装はお姉ちゃんがやったようで、彼女のコレクションのシールが飾りとして貼ってあります。 「おお!お前らもやっとオレにプレゼントをくれるようになったか、ありがとうありがとう。 開けてええか?」 「うぎぎ、いいよ。ぐひひ」 と、もう二人の子供はこのイベントが楽しくて仕方がない様子。 ちなみに「うぎぎ」とか「ぐひひ」というのは子供がおもしろくて興奮してるときの声です。 「おお!明治チョコレートだ!」 まず100円のチョコレートが入っていました。 私がチョコ好きだから買ってくれたのでしょう。 嫁さんに 「あんたが仕組んだの?」 と聞くと 「ううん」と否定。 どうやら、自分たちで企画したプレゼントなので、子供らは私の反応が楽しみで仕方がないようです。 「うぎぎ。ぐひひ。けけけ」 こみ上げてくる笑いをこらえながら、身もだえして私を見ています。 続いて折り紙と、2つ折のカードが出てきました。 カードはノリでくっついていて開きません。 「オイ開かんぞ、これ」 「あれー。おかしいなあ、開くはずだよ。飛び出す誕生日カードを作ったんだから」 と、お姉ちゃん。 慌てて作ったのでくっついてしまったのでしょう。ノリをムリヤリはがして開けると、ケーキの絵が飛び出す工夫がされた痕跡がありました。 「おお!すげえ。あ、ろうそくの絵が取れた」 「キャー、ぎゃははははは」 と、子供たちの方が大喜び。 手紙も2通入ってました。 弟の手紙の文面は以下のとおり。 「パパいつもありがとう おさんぽもたのしかたよ うしろにぞかはいてのでりゃて みそくだ」 後半は解読不能です。文字をかろうじて当てはめると上記のように見えます。 本人も書いた内容を忘れていて、何を伝えたかったのかは永久の謎になりました。 この手紙には私の似顔絵も描いてありました。 お姉ちゃんの手紙の文面・・・・ 「パピーへ やっほー たん生日おっめでとー いやー本日はまあねえ なんとゆうかどうというか どういえばいいんだか これからもねえ、ともに生きてゆく わけだからさあ、これからもい〜〜〜っぱい 遊んでくらはい。あとねい、 90さいまで生きんとあかんよ。(本とうは 150さいまで生きてほしいとこだけど) ということでこれからもよろしく。 ペペンケンケンペン ××××より」 最後のペペンケン・・・・は三味線の擬音のつもりでしょうか。 まるで敬老の日のようなお手紙でした。 でも、嬉しかったです。 親ばかにもここに紹介しちゃいました。 |
2001/4/28 |