１、          高砂学生寮の沿革

終戦後、旧台湾銀行の在日資産を旧台湾銀行の顧客でもあった台湾引揚者やその縁故者の共栄を図る為に有効に利用する方法が検討されました。
その結果、これら関係者の子弟に対する奨学援助を目的に当該資産の一部をその基本財産とする財団法人高砂協会が、昭和32年3月29日に設立されました。

高砂協会は、昭和33年学生寮を三鷹に取得し、学生の受入を開始、昭和34年から卒業生を送ることができました。この学生寮の特徴は、特定大学に偏りが無く、通学可能な種々の大学の受験生や在学生を対象にしていることです。
在寮生も順調に増加し、昭和41年には、60名を超えました。その後、我国の経済発展を反映して、台湾関係者子弟の経済状態も改善し、学生寮の必要性が減退しました。
そこで昭和57年、国際親善をその目的に加え、その対象を留学生に拡大しました。昭和2年８月には、三鷹の学生寮を売却し、萩山に4階建て57人収容の高砂学生会館を建設しました。

２、          高砂寮の現状

財団法人高砂協会は、平成22年12月1日公益財団法人高砂学生会館に移行登記を行いました。
平成22年10月31日現在、高砂学生会館の在館生は、11カ国、56名となっています。学校別では、10大学院、4大学、4語学学校となっており、特定大学に偏らず、特定出身国に偏らない高砂寮の雰囲気は残っております。
新入館生歓迎会、卒業生送別会、新年会、忘年会、卓球大会等の行事を通じ、親睦を深めていますが、これらの行事に高砂寮の卒業生の参加が歓迎されております。